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不安を解消!インスリン導入のA・B・C

  • インスリン導入時の患者心理と変化ステージモデル
  • 前向き!活用例(1)
  • 前向き!活用例(2)

インスリン治療は、適切なタイミングでの開始が、その後の合併症予防のために重要となります。

ですが、インスリン導入は遅れがちになる傾向があります。

その理由の一つは、患者さんが抵抗感を示すため、同意がなかなか得られないことではないでしょうか。

インスリン治療を嫌がる理由は患者さんによって異なりますが、普段の診察だけでは、一人ひとりの患者さんの思いを知り、それに対処することは困難な場合もあると考えられます。

このコンテンツでは、インスリン治療に対して患者さんがどう思っているのか、どう対処していけばよいのかを考えていきましょう。

インスリン治療に対する患者さんの5つの心理

  • 患者さんがインスリン治療に抱くイメージ(1)

    患者さんがインスリン治療に抱くイメージは、主に5つに大別されます。
    具体的には、「注射に対する負のイメージ」、「インスリンに対する正のイメージ」、「社会的・対人的影響」、「自己管理に対する後悔」、「インスリンに対する負のイメージ」、です。
    このうち、インスリン治療そのものに対するイメージは、2つのみです。

  • 患者さんがインスリン治療に抱くイメージ(2)

    糖尿病患者さんを対象とした調査では、この5つのイメージの中で、インスリン治療の開始と関連のあるものは色で囲んだ2つであることが報告されています。


  • 患者さんがインスリン治療に抱くイメージ(3)

    また、同じ調査で、患者さんが実際にインスリン治療を開始すると、「注射に対する負のイメージ」、「インスリンに対する正のイメージ」、「自己管理に対する後悔」、「インスリンに対する負のイメージ」は減少することが報告されています。

つまり、患者さんはインスリン治療そのものだけでなく、注射や糖尿病の自己管理に対する後悔など、インスリン治療を取り囲む要素にも影響を受けて抵抗している可能性があると考えられます。

患者さんは、インスリン治療を取り囲む要素にも影響を受けている

患者さんがインスリン治療を開始するまでのプロセス

患者さんの療養行動の状態と変化への意図(動機づけのレベル)によって分類した、変化ステージモデルという考え方があります。このモデルに照らし合わせると、インスリン治療に抵抗を示す患者さんは、前熟考期・熟考期・準備期のいずれかのステージにいると考えられます。このステージが進んで行動期・維持期に到達すれば、療養行動の開始・継続となります。

変化ステージは、療養行動に対する肯定的な考えが否定的な考えを上回ることで進んでいきます。インスリン治療であれば、「注射はいやだ」「費用がかかる」という患者さんの否定的な考えよりも、「合併症を予防できる」「血糖値が下がる」という肯定的な考えが大きくなれば、インスリン治療の開始に向けて前進できることになります。 

インスリン治療から得られる肯定的な考えが大きくなれば、インスリン治療の開始に向けて前進できる

患者さんに対する効果的なアプローチ法

ここまでで、患者さんはインスリン治療そのものだけではなく、付随する要素に抵抗を示している可能性があること、その抵抗感よりもインスリン治療から得られるメリットが大きくなれば、インスリン治療を開始できるかもしれない、ということがおわかりいただけたかと思います。

このような患者さんの行動変容を促し、インスリン治療を開始していただくためには、医学的な知識を詰め込む疾患教育や説得、合併症の脅威のみを強調することは効果的ではありません。

患者さん一人ひとりのこころを理解しながら、患者さんの抵抗や不安をピンポイントに解決していくコミュニケーションが効果的だと考えられます。

患者さん一人ひとりの不安を解決するためのツールがあります

患者さんがスムーズにインスリン治療を開始するためには、その患者さんがインスリン治療にどのようなイメージを持っているかを知り、それを一つ一つ解決していくことが大切です。

この2つを簡単に行うことのできるツールとして、コミュニケーションサポートプログラム「前向き!」というものがあります。「前向き!」は、患者さんの不安を知るためのチェックシート、それを解決するための説明用カードや配布用ストーリーブックで構成されています。

「前向き!」をぜひご活用ください。

「前向き!」は、いつもの診察だけでは聞き出せない患者さんの気持ちを、簡単なステップで引き出すことを目的に開発されました。インスリン導入に対する患者さんの同意がなかなか得られないとき、患者さんの気持ちを知りたいときに、ぜひご活用いただきたいプログラムです。

次回は、「前向き!」の各資材を使って、患者さんの隠れた気持ちを理解していく方法をお伝えします。

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