インスリン導入ナビ

3回注射:超速効型3回注射(またはミックス50の3回注射)

食後高血糖の改善効果が優れ、食事時間の変動にも対応しやすいレジメンです。

特 徴

  • POINT 1毎食前に超速効型を1日3回注射
  • POINT 2食後高血糖を改善
  • POINT 3空腹時、夜間の低血糖を起こしにくい
  • POINT 4食事時間の変動に対応しやすい
  • POINT 5注射回数が多い

適した患者タイプ

  • ・罹病期間が比較的短く、空腹時高血糖に比べて食後高血糖の程度が強い。
  • ・罹病期間が短く、糖毒性解除によるインスリン離脱を期待できる。
  • ・インスリン注射に対する抵抗感が比較的小さく、昼食時の注射が行える。

モデルケース

58歳、男性、自営業

体重:65kg、BMI:22.8、家族歴:父親、兄が2型糖尿病
HbA1c 9.2%、GA 27.0%、空腹時血糖 142mg/dL、身体所見異常なし
50歳のとき2型糖尿病と診断。治療には積極的で55歳までは食事療法、運動療法のみでコントロールできていた。その後親の介護が必要となり、運動の時間も取れずストレスも加わり、急速に血糖コントロールが悪化。BG薬、DPP-4阻害薬を使用するもHbA1cが高い状態が続いている。食事は1日3回とも自宅で食べるが、昼食の時間は遅れることがある。

投与量の設定

初回投与量

各食直前2~3単位から開始(肥満がありインスリン抵抗性が強いと思われる人は4単位から開始してもよい)

投与量の調整:外来受診時の食前血糖値(または食後2時間値)を目安に調節

食前血糖値(食後2時間値) 用量調節
≧130mg/dL(≧180mg/dL) 毎食前投与量を1単位ずつ増量(6単位までは1週毎、それ以上は2週毎に増量)
HbA1cが7%台になるまで増量していく。その後は責任インスリン別に調整
<130mg/dL(<180mg/dL) 投与量は変更しない
<70mg/dL(<100mg/dL)または
低血糖症状発現
責任インスリンを1単位減量

*血糖測定前の直近に投与したインスリン(朝食前血糖値→前日夕食前投与、昼食前血糖値→朝食前投与、夕食前血糖値→昼食前投与)

経口血糖降下薬

  • ・α-GI薬、グリニド薬は中止する。
  • ・SU薬は、現在の使用量の半量~最小用量を継続する。
  • ・BG薬、DPP-4阻害薬、SGLT2阻害薬は継続する。
  • ・チアゾリジン薬は、塩分制限をしながら継続してもよい。

SU薬、BG薬、DPP-4阻害薬、SGLT2阻害薬、チアゾリジン薬、α-GI薬、グリニド薬はインスリン製剤との併用について「併用注意」等となっています。詳しくは各製品の製品添付文書を参照ください。