インスリン変更ナビ

持効型1回注射による導入からのステップアップ

ステップアップのタイミング

  • ・持効型1回で導入し、十分に用量調節を行ったがHbA1cの目標値を未達成。
  • ・空腹時血糖値を110mg/dL程度まで下げられるよう十分に持効型を使用してから(前の晩の過食、おそい夕食の場合を除く)超速効型を追加する。
  • ・超速効型1回を追加し、十分に用量調節を行ったがHbA1cの目標値を未達成。
  • ・就寝前血糖値が高い。
  • ・超速効型1回を追加し、十分に用量調節を行ったがHbA1cの目標値を未達成。
  • ・夕食前血糖値が高い。

このステップアップの特徴

  • ・持効型製剤の1回注射による導入は、患者さんの抵抗感が少なく、かつ血糖コントロールに優れる。また、その後のインスリン治療における基礎インスリン量を決定できる点でも優れた導入レジメンである。
  • ・持効型1回注射で血糖コントロールが不十分になった場合、最初は同じタイミングに1回の注射を追加することは、患者さんが受け入れやすく、QOL低下も少ない。
  • ・さらに血糖コントロールが不十分になった場合、同じ超速効型を1回ずつ追加できるため、ステップアップがしやすい。

超速効型を追加するタイミング

  • ・超速効型のタイミングは、持効型製剤と同じタイミングから始めることが望ましい。
  • ・超速効型を朝食前とheavy mealの前に追加した場合を比較すると、heavy meal前の追加のほうが改善度が高かったとの報告があるが、その差はわずかであり、患者さんの利便性を優先することのほうが好ましいと考えられるからである。
  • ・持効型1回+超速効型3回(Basal-bolus)に移行する際には、昼食時の注射が必要となるため、アドヒアランス低下に注意する。はじめは土・日だけ注射することから開始してもよい。

投与量設定例

初回投与量 持効型製剤 変更せず
超速効型 1回追加する場合は3~4単位(持効型の投与量の1/3を超えない量で)
2回以降の追加の場合は、既に投与している単位数は変更せず、追加時は3~4単位
投与量の調整 増量 朝食前空腹時 130mg/dL≦ 持効型を1~2単位増量
朝食後2時間
昼食前
180mg/dL≦
130mg/dL≦
朝食前超速効型を1~2単位増量
昼食後2時間
夕食前
180mg/dL≦
130mg/dL≦
昼食前超速効型を1~2単位増量
夕食後2時間
就寝前
180mg/dL≦
130mg/dL≦
夕食前超速効型を1~2単位増量
減量 朝食前空腹時 <70mg/dL 持効型を1~2単位減量
昼食前 朝食前超速効型を1~2単位減量
夕食前 昼食前超速効型を1~2単位減量
就寝前 夕食前超速効型を1~2単位減量