
ヒューマログよりも速やかな血中濃度の立ち上がり
ルムジェブは、ヒューマログに微量のトレプロスチニルとクエン酸を加えることで、作用発現を早めた超速効型インスリン製剤です。C maxの50%に達する時間が13分統計学的に有意に短縮し、47分で最高濃度に達しました。また、曝露持続時間を88分統計学的に有意に短縮し、より速やかな血中濃度の立ち上がりと消失を示しました。
健康成人のインスリン濃度推移

日本人1型糖尿病患者の血清中インスリン リスプロ濃度推移および薬物動態パラメータ


1型糖尿病患者における血清中インスリン リスプロ濃度[外国人データ]
1型糖尿病患者33例にルムジェブまたはヒューマログを被験者毎に事前に規定した投与量(平均用量12単位)で食事開始時に単回皮下投与したとき、血清中インスリン リスプロ濃度が最初に検出可能となるまでの時間(onset of appearance、平均値)はルムジェブ0.93分、ヒューマログ4.4分であった。
社内資料:外国人1型糖尿病患者における食事負荷試験(ITRV試験)

食後血糖値の上昇を抑制
PRONTO-T1D試験(1型糖尿病患者を対象にした国際共同第Ⅲ相臨床試験)
社内資料:1型糖尿病患者を対象にした国際共同第Ⅲ相試験(PRONTO-T1D試験)、承認時評価資料
Klaff L, et al. Diabetes Obes Metab 2020[Online ahead of print](本試験はイーライリリー社の支援により行われました)
1型糖尿病患者を対象にしたPRONTO-T1D試験では、各群が同一の血糖目標を達成するように食前、食後の血糖値をもとにインスリンの用量が調整されました。その結果、食事開始時投与におけるHbA1cのベースラインからの変化量について、ルムジェブのヒューマログに対する非劣性が検証されました。
食事開始時投与におけるHbA1cの推移と変化量

食後の血糖変動をみると、食事開始時投与において、ルムジェブはヒューマログに比べて食後4時間までのすべての測定時点で有意に低い血糖値の上昇幅を示しました。また、ルムジェブ食事開始後投与はヒューマログ食事開始時投与に比べ、食後15分~1時間で有意に高い値を示したものの、食後3時間では有意に低い値に推移しました。
混合食負荷試験時の食後血糖値の上昇幅の推移(26週時)


安全性
PRONTO-T1D試験(1型糖尿病患者を対象にした国際共同第III相臨床試験)
無作為割付時から投与26週時または52週時までに発現した副作用または有害事象は以下のとおりでした。

