イーライリリーとインスリンの歩み


良質な血糖コントロールを目指して
ー超速効型インスリンの進化ー
現在、血糖コントロール管理における有用な臨床指標としてHbA1cが重視されています。しかしながら、CGMやFGMといった新たな技術の登場とともに、HbA1cが同じ値であっても症例によって異なる血糖変動を示すことが明らかになってきており、それぞれが抱える病態や生活環境などに応じた糖尿病治療の重要性が高まっていてきています。
血糖変動の少ない良質な血糖コントロールを目指すためには、健康な人の生理的インスリン分泌を再現することが重要です。健康な人では、インスリン濃度は食後速やかに上昇および消失するため、糖尿病患者においてもこうした理想的なインスリン分泌が再現できるような、より作用発現および消失の早いインスリン製剤が求められます。
図1. HbA1cと血糖変動の乖離


ルムジェブの特性
ヒューマログよりも速やかな血中濃度の立ち上がり
ルムジェブは、ヒューマログにトレプロスチニルとクエン酸を加えることで、作用発現を早めた超速効型インスリン製剤です。
C maxの50%に達する時間をヒューマログと比べて13分短縮し、より速やかな血中濃度の立ち上がりと消失を示しました。
食後血糖値の上昇を抑制
1型または2型糖尿病患者への食事開始時投与において、ルムジェブはヒューマログに比べて、ベースラインからのHbA1c変化量では非劣性が、食後1時間および2時間の血糖値上昇幅のコントロールでは優越性が検証されました。また、食後30分から4時間の5ポイントの測定時点で有意に血糖上昇を抑制しました。
食事開始時投与
必要な場合は食事開始後投与も可能
電子添文の「6.用法及び用量」および「7.用法及び用量に関連する注意」をご参照ください。
安全性
重大な副作用は、低血糖、アナフィラキシーショック、血管神経性浮腫、その他の副作用は、注射部位反応(発疹、発赤、炎症、疼痛、出血、そう痒感)、リポジストロフィー(皮下脂肪の萎縮・肥厚等)、発疹、そう痒症、皮膚アミロイドーシス、浮腫。電子添文の「11.副作用」および「17.臨床成績」の安全性の結果をご参照ください。
ヒューマログよりも速やかな血中濃度の立ち上がり
ルムジェブは、ヒューマログに微量のトレプロスチニルとクエン酸を加えることで、作用発現を早めた超速効型インスリン製剤です。C maxの50%に達する時間が13分統計学的に有意に短縮し、47分で最高濃度に達しました。また、曝露持続時間を88分統計学的に有意に短縮し、より速やかな血中濃度の立ち上がりと消失を示しました。
健康成人のインスリン濃度推移

日本人1型糖尿病患者の血清中インスリン リスプロ濃度推移および薬物動態パラメータ


1型糖尿病患者における血清中インスリン リスプロ濃度[外国人データ]
1型糖尿病患者33例にルムジェブまたはヒューマログを被験者毎に事前に規定した投与量(平均用量12単位)で食事開始時に単回皮下投与したとき、血清中インスリン リスプロ濃度が最初に検出可能となるまでの時間(onset of appearance、平均値)はルムジェブ0.93分、ヒューマログ4.4分であった。
社内資料:外国人1型糖尿病患者における食事負荷試験(ITRV試験)
食後血糖値の上昇を抑制
安全性
デバイスと使い方
食事開始時(食事開始前の2分以内)投与
必要な場合は食事開始後(食事開始から20分以内)投与も可能
ルムジェブは食事開始時に投与することで、より良質な血糖コントロールに寄与します。また、必要に応じて投与時間を食事開始後とすることも可能です。
ルムジェブは食事開始前2分以内に投与しますが、患者さんの状態に応じて食事開始後の投与が必要な場合は食事開始から20分以内に投与ください。

デバイス
ルムジェブは、ヒューマログと同一の、覚えやすく使いやすい、コンパクトサイズでスムーズに注入できるミリオペンとミリオペンHDを採用しています。また、カートリッジ型とバイアル型もご用意しており、患者さんのニーズに合わせてご選択いただけます。
ディスポーザブル製剤

あらかじめインスリン製剤が注入器にセットされている使い捨てタイプのデバイスです。
カートリッジ製剤

ペン型注入器に、インスリン製剤が入ったカートリッジをセットして使用します。
空になったらカートリッジを交換します。
バイアル製剤

シリンジ(注射器)で吸引して使用します。