新しいGLP-1受容体作動薬『トルリシティ アテオス』の安全性に関するエビデンス

低血糖に配慮した薬剤選択が重要

新たな治療選択肢が増えたとき、医師としてはやはり安全性が気になるところではないでしょうか。今回はトルリシティの安全性に着目したいと思います。特に低血糖は、2型糖尿病の治療においてしばしばみられ、良好な血糖コントロールを実現する上で大きな障害となります。
我々は、低血糖が起こらぬよう、血糖自己測定の方法やシックデイにおける注意点などを患者さんにしっかり指導するとともに、なるべく低血糖が起こりにくい薬剤を選ぶことも重要です。

寺内 康夫 先生

監修:横浜市立大学医学研究科 分子内分泌・糖尿病内科学 教授 寺内 康夫 先生

トルリシティの優れた血糖低下効果

このたび、糖尿病治療の選択肢のひとつとして、2015年7月に承認された新しいGLP-1受容体作動薬『トルリシティ』が加わりました。
トルリシティには、優れた血糖低下効果が認められています。

トルリシティの優れた血糖低下効果

食事・運動療法とSU薬、BG薬(単独または併用)で血糖コントロール不十分な2型糖尿病患者さんを対象に、トルリシティ週1回投与を追加したところ、投与26週後において71.3%の患者さんがHbA1c 7.0%未満を達成しました。さらに、51.1%の患者さんがHbA1c 6.5%以下を達成しました。

HbA1c目標達成率(26週後)[副次評価項目]

国内臨床試験における低血糖の発現割合

では、トルリシティの安全性はどうでしょうか。
国内の臨床試験における低血糖の発現割合は、トルリシティ単独投与で2.9%でした。併用療法では併用薬により発現割合が異なり、SU薬で33.6%、BG薬で3.3%、α-GIで6.2%、チアゾリジンで6.1%、グリニドで9.9%でした。いずれの場合も、重症低血糖の発現は認められませんでした。

低血糖の発現割合

国内臨床試験における悪心の発現割合

また、胃腸症状については、国内の臨床試験において便秘6.4%、悪心6.4%、下痢6.0%の割合で報告されました。悪心については、投与開始早期に5%程度みられましたが、その後は低下する傾向がみられました。

トルリシティは朝昼晩いつでも投与可能です。また、週1回の投与で効果が持続するため、患者さんの負担が少ないという利点もあります。有効性はもちろん、安全性やアドヒアランスにも配慮した薬剤選択肢として、本剤をご活用いただければと思います。

投与時期別の悪心の発現割合(単独投与)

ペンの操作は、3つのステップ。

  1. キャップをはずす
  2. 底面を皮膚にあてて、
  3. 注入ボタンをおす。

トルリシティ専用ペン「アテオス」の注入操作

トルリシティの専用ペン「アテオス」は1回使い切りで、針の取り付け、薬剤の混和、空打ちが不要なため、簡単な操作で投与ができます。

以上、先生方の診療の一助となれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

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