重症低血糖の備え


低血糖をくりかえすと「低血糖に気づく力」が鈍くなり「重症低血糖」になる可能性が高まります

※ Frier BM., Nat Rev Endocrinol.2014:10(12);711-22.

重症低血糖

重症低血糖は、「回復に他の人の助けが必要な低血糖」¹⁾です。

重症低血糖を起こすと、意識が遠くなったり、昏睡※1(こんすい)やけいれんなどの重い症状があらわれ、自分では対処できなくなるため、ご家族やまわりの人の助けが必要となります。

※1:意識を失い、刺激に対して反応しない状態


「低血糖に気づく力」と「重症低血糖」

「低血糖に気づく力」が鈍くなると、低血糖が起こっても気づかないまま進行し、自分では対処できない「重症低血糖」におちいることがあります。

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低血糖とは?

低血糖の進行とその症状

重症低血糖であらわれる症状³⁾

意識が遠くなる
昏睡(こんすい)
けいれん


なぜ重症低血糖に備えるのか

重症低血糖の処置が遅れると、命にかかわることがあります。また、危険な場所での作業中や 自動車の運転中に重症低血糖を起こす と事故につながるおそれがあります。

まずは低血糖について、周囲の方に知っていただき、重症低血糖に陥る前に対処できるようにしてください。また、もし重症低血糖が起こった場合、すみやかに処置できるよう、重症低血糖の症状や予防策について理解しておくことが必要です。

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重症低血糖への備え ①気をつけること

低血糖について周囲の方に知ってもらうイメージ

重症低血糖に備えるもの

グルカゴン(血糖値を上げるホルモン)のお薬

重症低血糖が起こり、意識が遠くなったり(意識障害)、けいれんが起こると、自分でブドウ糖をとることができないため、家族など身近な人にグルカゴンを投与してもらう必要があります2⁾。特に、低血糖に気づきにくい患者さんや、意識障害を起こしやすい患者さんはグルカゴンの要否について主治医に相談しましょう。

患者さんの意識がはっきりしており、口から糖分を摂取できる場合の対処については以下をご確認ください。

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重症低血糖への備え ②用意するもの

自分でブトウ糖をとることができないイメージ

重症低血糖の対処法と、話しておくべき人

重症低血糖は自分で対処することができないため、家族、友人、同僚、教師など身近な人の理解と協力を得る必要があります。グルカゴンのお薬を処方されている場合は、使用方法や保管場所について家族に伝えておきましょう※1。また必要な対処については主治医にも相談してみましょう。患者さんの意識がはっきりしており、口から糖分がとれる場合には、患者さんが糖分を摂取するサポートをしてあげて下さい。

※1:現状医師法により、グルカゴンの投与は看護者(家族など)に限られています。

重症低血糖に備えるチェックシート

医療機関相談チェックシート

ご家族向けチェックシート

参考資料

1) J Clin Invest. 2018;128(9)

2) 日本糖尿病学会 編・著. 糖尿病治療の手引き2017 改訂57版, 南江堂, 2017

3) 日本糖尿病学会 編・著. 「糖尿病診療ガイドライン2019」, 南江堂, 2019, p334